NBI内視鏡

最先端の内視鏡で早期発見





今年も5月から、いわき市の胃がん検診がスタートしました。がん検診には内視鏡が多く用いられますが、今回は最先端の内視鏡検査といえる「NBI(Narrrow Band Imaging:狭帯域光観察)内視鏡」を紹介します。


通常の内視鏡検査では、スペクトル幅の広い白色光(通常光)を粘膜表面に照らし観察していますが、通常光は診断に重要な粘膜表層の血管や微細模様などのコントラストを低下させる原因となっていました。NBI内視鏡は、スペクトル幅の狭い光(狭帯域光)を使うことにより、内視鏡に映った病変を強調して表示させます。これにより微細な病変も確認しやすくなり、NBI内視鏡は今まで以上に早期の咽頭がん、食道がん、胃がんを発見できる内視鏡検査と期待されています。


当院での症例を提示します。写真左は通常の内視鏡画像、写真右はNBI内視鏡画像です。矢印で示した部位に直径5mm程の、Dysplasia(ディスプレジア)と呼ばれる前癌病変が写っています。NBI内視鏡では、病変は濃い緑色に染まって見え、境界もよりクッキリして判りやすく写っています。




当院では、胃がん検診にこのNBI内視鏡を導入しています。

H22/6 朝日サリー掲載